■ サーフィンの聖地・佳樂水(カースイ)の朝
朝シャワーを浴びて1日をスタートした。今回宿泊した佳樂水漁村公園近くのホテルは、料理がびっくりするほど美味しかった。海を基調としたとてもおしゃれなホテルだ。
ここで一人の日本人と出会った。今日帰路につくそうだが、サーフィンをするためにここへ来たという。この佳樂水周辺は風が強く波も大きいため、サーフィンには最適な場所らしい。実際、私を含めた日本人の宿泊客4人のうち、私以外の3人は全員サーファーだった。
10時にホテルを出発。付近の海水浴場でもサーフボードを持った人を何人か見かけた。その後、美味しい昼ごはんを食べて腹ごしらえをした。



■ 野宿の予定と、台北へ帰る夫婦の優しさ
実は、今日の夜は野宿をする予定だった。ここから先は次のコンビニまでかなり距離がありお店がないため、食事の後にコンビニへ寄り、今日の夜ごはんと明日の朝ごはんをあらかじめ買い込んで歩き始めた。
しかし10分ほど歩いたところで、車に乗っていた中年夫婦から「どこに行くの?」と声をかけられた。目的地を伝えると「そこまで送ってあげる」と言ってくれたので、お言葉に甘えることにした。ご夫婦は、社会人の娘さんが台南にいて、今から台北の自宅へ帰る途中だという。
車中で「日本人と台湾人は友達だからね」と言ってくれて、すごく嬉しかった。目的地の近くまで送ってもらい、別れ際には美味しい果物までいただいた。




■ 観光案内所でのサポートと、台湾で初めての温泉
ご夫婦は私を降ろすだけでなく、近くの観光案内所のスタッフに「彼が今日泊まるホテルを探してあげてほしい」と頼んでから去っていった。
ホテルの予約アプリで見てもこの周辺の宿は全くヒットしなかったが、スタッフの方が近くのホテルを手配してくれ、なんとオーナーさんがここへ迎えに来てくれることになった。待っている5分間、スタッフの方から「この辺りは道が狭いから交通に注意してね」「海と夜の星空がすごく綺麗だよ」と教えてもらった。
すぐにホテルのオーナーさんが車で来てくれた。本当に良い人だ。ホテルまでの3分ほどの道中、野生の猿を3匹見かけた。そのうち1匹は子猿でとても可愛かった。
無事にホテルに着いて荷物を置くと、オーナーさんから「温泉に入らないか?」と誘われた。台湾に来て初めての温泉だ。原付の後ろに乗せてもらい、1分ほどで到着。150元を払って1時間ほどゆっくりとお湯に浸かった。最高に気持ちが良かった。風呂上がりに自販機で缶のコカ・コーラを買い、5分ほど歩いてホテルに戻ってくつろいだ。

■ 地元の人々との晩酌
ホテル代を支払った後、借りた自転車で近辺を探索することにした。個人経営のローカルなスーパーを見つけると、そこでお酒を飲んでいた男性2人に誘われ、一緒に飲むことになった。彼らはこれから仕事に行くそうだ。
メンバーは、私と男性2人、そしてお店の年配スタッフの男女2人を合わせた5人。台湾ビールとスナック菓子を買い、翻訳機能を使いながら会話を楽しんだ。途中、「これを食べてみて」と渡されたおつまみが驚くほど苦かったのだが、彼らはこれを平気でお酒のつまみにしていて文化の違いにびっくりした。男性たちを仕事へ見送り、私もホテルへ戻った。

■ 温かい夕食と、思いがけないカラオケ大会
部屋でゆっくりしているとドアをノックされた。開けると、なんとホテルの方が夕食を提供してくれたのだ。お肉がトッピングされたカレーライスとスープ。本当にありがたい。
食事をしていると、今日泊まっている別の家族連れのお客さんとも仲良くなった。彼らは台南で魚を販売する会社の人たちで、社長である奥さん、旦那さん、母親そっくりの一人息子、そして従業員の方の4人組だった。ホテルのオーナーさんも冷えた美味しいりんごを持ってきてくれた。
私、会社グループの4人、オーナーさん、そしてもう一人の女性客を含めた7人で大盛り上がり。旦那さんが持参したカラオケ機材でソロライブを披露してくれたりもした。楽しみにしていた夜の星空は、あいにく曇っていてあまり見えなかった。
その後、会社グループの4人に車で5分ほどの場所にある地元のカラオケに連れて行ってもらった。台湾のカラオケは日本のような個室ではなく、知らない人たちと一緒に大きな一つの部屋で歌うオープンスタイルだ。私たちが着いた時、すでに8人ほどの地元客がいて盛り上がっていた。
システムも独特だ。分厚い本の中から曲名と割り振られた数字を探し、リモコンで入力する。そしてモニターの下にある機械に1曲10元のコインを入れて歌う仕組みだ。本には日本の曲もあったが私の知らない曲ばかりで、初めて聞く曲を3曲ほど歌った。
もともとお店にいたお客さんとも仲良くなった。スラムダンクのスマホケースを持っていた方は、「ここから4日間は天気が良くて歩くのに最適だよ」と教えてくれた。一緒に来ていたその方のお母さんも、とても元気で歌が上手だった。
車でホテルに戻り、ベッドに入った。野宿の予定から一転、数え切れないほどたくさんの人の温かさに触れた、非常に濃くて楽しい1日だった。






